グローバル人材に育てるために親が子供にできることは?たくさんの価値の種を蒔いてあげること

バイリンガル育児をしているパパママであれば、子供が将来、グローバルに活躍することを可能性の一つと描いていると思います。
すでに、グローバルに活躍しているパパママであれば、そのためには何が必要なのか?おわかりかと思いますが、本ブログでもわたしなりの意見をシェアさせていただきます。

そもそも近い将来に求められるビジネスマンってどんな能力を持った人?

経済同友会が公開している資料には、今後のビジネスマンにはこんな能力が必要であると記載されています。

1.  課題設定力・解決力
変化の激しい社会で、課題を見出し、チームで協力して解決する力
2. 耐力・胆力
困難から逃げずにそれに向き合い、 乗り越える力
3. 多様性・包括性
多様性を尊重し、異文化を受け入れながら組織力を高める力
4. コミュニケーション能力
価値観の異なる相手とも双方向で真摯に学び合う対話力
引用元:経済同友会「これからの企業・社会が求める人材像と人材育成に向けた課題」https://www.jasso.go.jp/gakusei/career/event/senmonjinzai/__icsFiles/afieldfile/2017/01/12/09_internshipws_toukyou_douyuukai.pdf

日本企業が、海外展開することが増えていることを前提としたビジネスマン像と捉えて良いと思います。
どの項目も海外で活躍するためには非常に重要な能力だと至極納得しています。

特に、インドのような発展途上国にいると、この4つの能力を全て持ち合わせていないと仕事を楽しむことは難しいなあと感じます。

ここでは、言語にかかわる能力開発である「3.多様性・包括性」にフォーカスし、私達大人が、子供にどう関わっていけるのかをお伝えします。

 

多様性・包括性ってなに?どんな能力なの?

多様性とは、多言語・多宗教・多人種・多国籍など、多くの種類のバックグラウンドの人々が一つの場所に存在していることを言います。

アメリカであればニューヨークなんかは多様性のるつぼでしょうね。

そして、ここインドも多様性の代名詞と言えます。

インド人と一括りに言っても、母国語は、その州や地域によって異なりますし、宗教もヒンズー教、キリスト教、ジャイナ教、仏教、イスラム教と多様です。

州ごとに民族衣装があって、サリーだけではないんですよ。地域や州特有の伝統的な衣装があります。

食べ物も、北は粉物が好きですが、南はお米が好きだったり。

肌の色も様々です。女性を例にあげると、北インドはスレンダーで肌は黒め、アッサムなどのほうに行くと日本人と同じような黄色い肌色と顔の傾倒もそっくりです。南インドはふくよかでグラマラスなアフリカンな雰囲気。

とにかく、インド人を、上記のカテゴリーを使ってパターンに組み合わせれば100以上にもなります。

当たり前ですが、文化や言語、宗教が異なれば、考え方は大きく異なってきます。特に、宗教はわかりやすい考え方の違いと言えます。

次に、包括性ですが、これは上記で説明した、こんな多様的な考えやバックグラウンド、違いを受け入れましょうという考え。

多様的な環境で育ったインド人はこの包括性にも優れています。同じインド人でも違う価値観を持っている人が存在することが当たり前の環境で育った強みですね。

 

多様性・包括性という概念を子どもたちは日本で培えるのか?

しかし、良くも悪くも単一言語、単一文化の日本では、この多様性という感覚を体験できる場は限られていますね。ですから包括性にも辿り着けないのは自然と言えば自然です。

学校や職場ではどちらかと言うと同じ方向を向いているほうが居心地がよかったりしますので、なかなかチャンスはありません。そうなると、やはり私たち親の出番ですね。

子供に価値の種類を教えてあげることがまず第一歩

多様性をもう少し具体的なことばにするならば、さまざまな価値観とも言えるでしょう。例えば、ヒンズー教のバックグラウンドを持つ人が大事にする価値と、キリスト教のバックグラウンドを持つ人の価値は異なります。

私たちが、こういった価値の種類を子どもたちにまずは教えてあげてはどうでしょうか?


価値の種類とは。例えば何を教えてあげることか?

価値とは、人間が普遍的にポジティブに捉えられる類のものである「愛」「美」「倫理」とか「仁」とか。自分が対象物に対してこういった気持ちを持って大切だな、と思うことを指しています。

例えば、私たち日本人であれば、自然に伝えている価値は「仁」ではないでしょうか?思いやりや慈しみ、礼儀や信頼などがここに入っています。

一方で、日本人にとって伝えることが疎かになりがちな価値は、「愛」や「美」ではないでしょうか。日本人にとっての「愛」や「美」だけでなく、世界にはたくさんの種類の「愛」や「美」が溢れています。

実際にインド住むようになったわたしは、インド人に比べて、愛や美のバラエティが低いことを実感しています。インドの特に「美」の多様性に驚きました。冒頭にも書いたように、地域によって異国のように色や形への美の感性が異なります。多様性のある美に対する価値観を持った国だと感じています。

価値は人によって違うものであると教えてあげる

日本人は、多くの人が共通した価値観を持っている傾向にあると感じたことはありませんか?

例えば、「美」なんかはとてもわかりやすいですね。日本人が男性や女性が美しいと思う女性像は、近年の女優さんを見ていると体型が細めで目が大きくて、わりと過激でないファッションスタイルで….。8割型がそういう人で占めているように感じます。

もちろんその価値が自分にとって大切であると言い切れるのであれば、いいんです。でも、なんとなく周りがそうだから、とか、周りと同じ価値観を持っていないと不安だからという理由で選択している、もしくは流されているのでは、それは自分にとっての価値とは言えません。

そしてこの状況であると、異なる価値を持っている人を受け入れることはできません。

価値はたくさんの種類があって、他人と同じ価値を持っていることはほぼないんですよね。そこをまず教えて、気づかせてあげあることも大切ですね。

では、たくさんの価値の種類を、具体的にどうやって子供に教えてあげればいいのでしょうか?

 

子供の価値を広げることができる方法の一つが英語絵本の読み聞かせ

Comfreak / Pixabay

英語絵本でも、アメリカ出版のもの、イギリス出版のもの、インド出版のものでストーリー性や展開、メッセージの種類もだいぶ異なります。国や宗教、地域の背景が色濃く映し出されているのですね。

例をあげると、絵のスタイルなんかはその一つです。

日本のイラストや漫画に慣れた私達にとってアメリカやイギリスの絵ってなんか違和感を感じませんでしたか?
かわいいな、とか美しいなと思って手にとってしまうものは、日本のものだったりしませんか?

お子さんには、様々な国や著者が感じている美しさを出来る限り小さな頃から見せて上げてください。色彩やタッチ、英語の音からもたくさんの価値の種類を感じることができます。

子供はそこから、自分の意志で自分の価値を選んでいく。このプロセスがとても大切です。

決まった価値観に押し付けられ、自分にとって本当に大切な価値がわからない大人に育たないように。

たくさんの価値を知っている子供は、その他の価値を持った人を理解することができます。人と違う価値を持っていることが当たり前と理解している子供は、他人の価値を受け入れることができます。

これがまさに多様性と包括性ではないでしょうか。

 

子供の価値への感性を最大限に広げてあげたい。そんな英語絵本に出会いたいという方は、お気軽にご相談ください。

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My Little Oneの運営者。インドで子育てをする2児の年子姉妹のママ。 インド3年目にして、自己肯定感の高すぎるインド人、人生を謳歌するインド人に感化され、インド人のように幸せを心から感じれる子供、自分から学ぶことを惜しまない子供に成長するためには、親がどんなことをしてあげられるのか。そんなことを模索しています。英語絵本の読み聞かせが寝る前の日課。
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