子供にとって動物って、不思議で魅力的な存在です。予想不可能で、そんな思いがけない反応が、子供にワクワクを与えます。
人間のように身体を持って黒目もある。自分とは同じなようで違う。
もう好奇心の対象でしかありませんね。3歳頃までを対象にした絵本の多くは、生き物を題材にしています。
それくらい、生き物の世界は、子供の好奇心をうまく誘い、なにかを学ぶ第一歩として魅力的なテーマです。
エリック・カールの美しい世界観
本日は、腹ペコあおむしの著者として有名なエリック・カールの描く、海の世界「MISTER SHEHORSE(タツノオトシゴ)」の英語絵本をご紹介します。
海の世界を描いた「MISTER SHEHORSE」では、子供の興味をひく、色使いや仕掛けだけでなく、海の生態に関する「科学的な見方」を子供にわかりやすく伝えている内容になっています。
MISTER SHEHORSE はパパの出産ストーリー
タツノオトシゴは英語で Seahorse。
日本では、竜の形を連想させることからタツノオトシゴというネーミングになりましたが、海外ではHorse とSea monster が起源になっているとあります。
海の生物の中でも、なんともユニークな生物の一つですね。口は小さい管状のくちばしが前方に突き出していて、直立状態で泳ぎます。尻尾は長く、皮膚は固そうな不思議な形状です。タツノオトシゴの種類によっては、1000匹以上の卵を生むため、安産の象徴ともされています。
タツノオトシゴは、お母さんが卵を出産した後、お父さんが育児嚢(いくじのう)(英語ではBirthing Pouch)という卵を育てるための袋の中に産み付け、孵化するまで大事に育てあげます。
海には、タツノオトシゴの他にもパパが孵化までの手伝ったり、孵化後に育児をする魚たちがいます。Mister Seahorseは、そんな海のパパ達を訪ねて回ります。
ちょっとした仕掛けが子供の探求心をくすぐる
我が家では、2才からこの絵本を読み聞かせていますが、実は、内容はまだちょっと難しいというのが本音です。ですが、この絵本のちょっとした仕掛けが子供の探究心をくすぐります。
ミスター・シーホースが海を散策していると、いろいろな魚に出会います。ある魚は藻の影に隠れていたり、ある魚は岩場に隠れています。藻や岩場が、透明のフィルム状になっていて、本物の海の世界が表現されています!
ミスター・シーホースが草影にいるなにかに気づきました。
草は透明のセロファンになっていて、ぱらりとめくるとそこにもお魚が!
今度は何が隠れているのか・・・・
どんな魚がどんな環境で生活をしているのか、生物の学習にも一役買ってくれます。
英語フレーズの言い換え表現を学習する
ストーリーの中の中身は、典型的な英文が繰り返されており、場面によって少しずつ言い換えをしています。
例えば、「How are you?」にも、「How are you doing?」
「How have you been?」その他にも多くの言い回しがあり、そんなネイティブが使う表現を学ぶことができます。
学校や英語の参考書で学ぶ英語フレーズには限りがあり、英語には自信がある!という人でもナチュラルな簡単な言い回しを知らなかったりしますよね。
たくさんの言い回しを知っているだけで、会話がスムーズに、自然になります。英語絵本ではこういった簡単で役立つ言い回しをたくさん学習できるのも魅力です!
英語絵本初心者にも、絶対絶対オススメの1冊です。
エリック・カールの世界をもっと知りたい方はこちらのオフィシャルページへ
http://www.eric-carle.com/home.html